聖地の意味

サウジ、観光ビザ導入-非イスラム教徒も視野に
(The Wall Street Journal)

サウジが観光ビザの本格導入に踏み切ろうとしている。
これに関して、NewsPicks上では「メッカやメディナにも入れるようにして欲しい」というコメントが散見された。

正直な所、非ムスリムが聖地であるメッカとメディナに足を踏み入れることには賛成できない。それは多分に感情的な理由であるが、実際問題としても混雑を更に助長するだけで、イスラームの理解云々には何ら寄与しないと考えるからである。

そもそも、ハッジ(大巡礼)は近年行きたくても行けないムスリムが増えている。それは受け入れ体制から考慮された収容人数を元にしたビザ発給制限によるものと、もうひとつは年々高騰するハッジ費用によるものだ。特にアジア諸国など物理的に距離がある地域に住むムスリムにとって、この二つはハッジにおける最大の障害となっている。

二年前に妻の祖母がハッジに行った。その際に、地元ツアー会社には無理を言って職員枠のビザを分けてもらい、費用面では職場などで工面に奔走した。それだけやって、祖母は90歳にして初めてメッカの地を踏んだのだ。彼女のような例は一人や二人ではない。そんな状況において、非ムスリムがお金を払うだけでメッカに入れるとなったら、当然様々なところから不満が吹き出すことは想像に難くない。サウジアラビアとしてもその辺は解っているハズで、恐らくメッカとメディナへの非ムスリムの入場は認めないだろう。ただし、観光ビザに依る立ち入りエリアを拡大していく中で、メッカやメディナに入ろうと試みる非ムスリムは必ず現れる。その際にどういったトラブルを招くか、そのトラブルがどのように拡大解釈されて問題を引き起こすのかは未知数だ。

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