チェロキー

先月末に車を買い替えた。
それまで乗っていたパジェロスポーツは丸7年を越え、走行距離は10万キロ足らずだったものの、厳しい気候と交通事情もあってか、相当くたびれていた。
それでもメンテナンスをしながら、まだまだ乗り続けるつもりでいた。

ところが…昨年の父の死去に向かい合った時にふと思った。
人なんてあっけなく消えてしまうのだと。
何もかも無責任に放り投げて楽しいことだけ考えて生きようとは思わないが、少しだけ気分よく暮らす方法を探しても悪くはないのではないか、そう思うようになった。

車がポンコツだから、行きたいと思ったところを諦める。それが嫌だった。人生、残された時間を数えたほうが早い年齢にさしかかった。ならば、出来なかったと悔やむより、無茶してたなと笑って振り返る人生がいい。

ただ、大きな車はもう乗りたくなかった。さすがに体がついていかないし、狭い路地裏で気を使うのにも疲れた。
ミドルクラス、いわゆるCセグメントのSUVを中心に候補車探しが始まったが、日本車で欲しいと思うものがない。維持費やメンテを考えれば確かに日本車一択かもしれない。しかし妻が言う「日本車なんて、日本でもタイでも買おうと思えば買えるじゃない。ここでしか乗れないような車がいいわ」と。
それもまた一つの考え方だ。

結局、自分でも意外な結果で、米国産のジープ・チェロキーを買うことになった。
実は18年前の留学生時代に、駐在員から格安で譲ってもらった90年式チェロキーに乗っていたことがあった。まさかその最新モデルを手に入れることになろうとは。
しかし、フィアットの思想を取り込んだ米国SUVの代名詞は、すっかり姿を変えていた。一度見たら忘れられない斬新なデザインと、今どきのSUVらしい上質なインテリア。電子式パーキングブレーキや9段ATなど最近技術も盛りだくさんで、7年という時間の流れをしみじみと感じた。

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