見えている光景

外務省の調査結果によれば、201610月現在で日本国外に居住している日本人(長期滞在者および永住者)の数は約134万人だという。

海外在留邦人数調査統計

http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000043.html

長期滞在者の中にも、企業の駐在員として滞在している人もいれば、リタイアビザ取得者、あるいは現地採用で働いている人もいる。

立場(あるいは所得や収入と言い換えても良いだろう)が違えば、普段から買い物をする場所も、外食の頻度も、付き合いのある友達の顔ぶれも違ってくる。当然、見えている光景もそれぞれだ。

それなのにネットなどを見ていると、それぞれが「自分こそがこの国の本当の姿を知っている」と言わんばかりだ。現地採用で(所属企業によって生活の保証がされている駐在員に比べれば)慎ましい生活をしている人ほど、その傾向が強い。

湾岸アラブ諸国に限って言えば、更に現地での階層の違いが加わる。

現地人、欧米などからの駐在員、アラブ系出稼ぎ労働者、アジア系出稼ぎ労働者それぞれが自分たちのコミュニティを形成して暮らしていて、横の繋がりが非常に薄い。

その上、現地人でも王族、現地ローカルの富裕層、一般層とまた暮らしぶりが違う。

多くの人が、自分たちが見ている光景に対する「自分自身の置かれた立場」と「交流が可能な相手」という二重の制限を自覚しないまま、滞在する国について語ろうとするから頓珍漢なことになる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Scroll to top