外国人労働者

知人から教えてもらったのだが、「日本政府はインド人IT技術者約20万人を対象にした永住権の施行を検討中」という記事が出ていた。

Japan to Indian techies rescue: Country wants to recruit 2 lakh IT professionals

(The Economic Times)

https://economictimes.indiatimes.com/nri/visa-and-immigration/japan-to-recruit-2-lakh-indian-it-professionals/articleshow/63220607.cms

まず「そんなにもIT技術者が不足しているのか?」という疑問が湧く。

いや、不足はしていないハズ。要するに「安い賃金で文句言わずに働く日本人の若い世代が少なくなった」ということではないだろうか。安い労働力を手っ取り早く手配するには、滞在許可周りの簡素化と長期間の認可が簡単な対処法であることは、外国人出稼ぎ労働者を多数抱える湾岸諸国を見ていれば察しが付く。

しかし、日本と湾岸諸国では決定的な違いがある。外国人であっても正規の労働ビザを取得して働いている者には、無料でそれなりの社会保障と医療制度が用意されている湾岸諸国と違い、日本では税金や保険など様々な形で支払いが発生する。年休も最低30日は当たり前なのに対して、日本は一週間の有給でさえ取るには相当高いハードルが待ち構えている。

何より、より待遇の良い職場へと転職することに対して、まだまだ日本は理解がなされないケースが多い。外国人が祖国を離れてまで働く理由、その大きなものの一つがキャリアアップ。向上していく自身のスキルに見合うだけの待遇を得られないと分かったら、速攻で次の職場を探すのは彼らにとって将来に関わる大切な判断だ。

そもそも祖国以外の国に骨を埋めようなどと考える人はけして多くはない。そして、奇特にもそう考える人が、必ずしも相手国の求める資質を備えているとは限らないことは、海外就職あるいは移住などという言葉に踊らされて、外国へやってくる日本人を見ていればよく分かる。

そのための”IT技術者限定”なのかもしれないが、日本国内で商品あるいはサービスを提供する上で”日本語”は避けて通れない。職場内のコミュニケーションが英語だけで通用するとしても、携わる商品やサービスに日本語が全く無関係というケースは殆どないだろう。いくら語学センスが高いインド人といえども、漢字を含めた読み書きまでマスターするとなると相当厳しいはずだ。

それに、日本人よりも高いスキルを持ったインド人技術者に対して、日本人よりも高い給与を出す覚悟があるのかどうか。

アジア諸国と日本との所得格差、そしてお金そのものの価値の差が縮まりつつある現状で、”日本人よりも安いコストで使える人材”として外国人労働力を見ているのなら、とんでもない話だ。

関わっている人たちは、一度アジア諸国や湾岸諸国など、出稼ぎ外国人労働者によって支えられている国々の現状をその目で見たほうが良いのでは?

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