断交国生産商品の撤去命令

2018年5月26日付の経済省からの通達により、ドーハ市内の各スーパーやハイパーマーケットは、カタルに対する断交を継続中の4カ国で生産された商品全ての撤去を行うことになった。

そもそも断交直後より生鮮食品といった消費期限の短い商品に関しては既に陳列から姿を消していたが、洗剤や冷凍食品などの期限の長いものについては、断交以前に仕入れた在庫が大量に残っており、各店舗はそれを棚卸ししながら販売を続けていた。あるいは、インドなど海外資本の大手チェーンなどは、周辺国での仕入れの一環として断交各国で生産された商品を第3国経由で入荷させていた。

ところが断交一周年を迎えるこのタイミングで、とうとうそれらも廃棄することに。
購入代金などの補償は果たしてあるのか。大手のチェーン店ならまだしも、市内に2,3店しか展開していないような規模の小さなスーパーマーケットにとっては大きな痛手だ。

一方で消費者にとっても選択肢が減るというデメリットが。生活消耗用品などはトルコなどからの代替品に頼ることになるが、元々がさほど安くない上に輸送コストなどが上乗せされているため、これまでのような感覚の価格では買えなくなる。

野菜などの生鮮食品も、これまでのサウジ輸入からモロッコやイランなど周辺各国に移っているが、こちらもやや割高な印象はあるものの、政府の補助などによる国産品の低価格での提供などもある。乳製品については従来から商品を扱っていた国産企業が、この半年ほどで増産体制を整え、品質・価格ともにサウジ産やUAE産に負けない商品が並ぶようになった。

今回撤去を命じられた商品も、これらのように国産で賄っていく腹積もりなのだろうか。住民の間には「いつになったらこの断交が終わるのか」という、やや閉塞感にも似た空気が漂い始めているのは否めない。そこへ来ての今回の措置。政府の意図は果たしてどこに。

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