本当の孤独

ナニーの訓練を受けていたタイ人女子たちが研修を終え、カタール人家庭で働き始めた。

その内の一人が金曜日に休みを貰えたとかで、妻が彼女を食事に招待したいと。もちろん二つ返事でOK。

レストランを何処にするかで妻は悩んでいたが、ここはやはりタイ料理で決まりだろう。寮では毎日アラブ料理のテイクアウト。たまに寮長に許可を取って自分たちで調理していたらしいが、スパイスも揃っていない台所では限界がある。

金曜礼拝を終えてから、モールで待っている彼女を拾ってレストランへ。

久しぶりであろう本格的なタイ料理の味。毎日自分で調理している妻にとっては、料理の評価は今ひとつだったようだが、彼女には良い息抜きになっただろうか。

メイドとは違いナニーの仕事はそれほどキツくはないと言うが、それでも祖国に居る時のような自由さはないし、何より気さくな話のできる相手が身近にいない寂しさに耐えなければならない。

食事の後で、国へ仕送りをしたいという彼女を両替商まで連れて行く。ほんの少しだけ自分のお小遣いにして、残りを全て故郷で待つ親の元へ。

遠くても、寂しくても、働いて稼ぎが得られることを選ぶしかない人達。

最近ネットで「海外就職は孤独との戦い」などというコメントを見かけた。自らが選んだ道で孤独などとどの口が言うのか。

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