知り合いのタイ人が転職先を探しているらしい。

という話を妻から聞いたのは確か3,4年前だったか。それから暫くはおとなしくしていたが、どうやら最近になってまた熱が上がってきた様子。

タイの教育機関との繋がりから、うちの職場の幹部と何度か顔を合わせている。そこに一縷の望みを託しているようなのだが、「いきなり頼み事を切り出すのは気が引ける」と言う。

確かにその通り。そして、頼み事だけしに来る人間というのは、ローカルが最も嫌う相手の一人。

とはいえ、彼が望む現地政府系の仕事は今やコネ無しではまず見つからない難関だ。

コネを得るためにするべきこと。それは「人と会うこと」に尽きる。用がなくても「近くまで来たから」と顔を出し、運良くマジリスに呼ばれれば顔を出し、足を運ぶ時間がなければ電話をかける。「挨拶したかっただけ」でも理由になる。

用もないのに電話をかけるなんて、日本人ならまず思いつかないし、タイ人でも「それはちょっと失礼では…」としり込みする。

しかし、この国ではそれは無用な遠慮。3日も会わなければ「お前は友達じゃないのか?」となじられる社会だ。チャンスがあるなら、ガンガン踏み込んでいけば良い。

ただし、本当に深い人間関係を求めるのなら、その他のコミュニティとの関係は諦めなければならない。つまり、同郷人との付き合いはほぼ絶望的になるということ。ローカルとの関係を同郷人たちから嫉妬の目で見られることもある。

政府系のような高待遇の仕事にありつこうと思うなら、払うべき対価もそれなりに、ということだ。

 

 

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