去年の夏過ぎ、同僚だったエジプト人が解雇された。

元々がトラブルメーカーだったが、大事な全体会議のある日に寝坊で無断欠勤した挙句に、上司に「部下が出勤してこないのに、心配して電話してくるのが当たり前だろ」と食って掛かった。

会議では部屋割りの再考などが話し合われたが、その決定に自分の意向が全く入っていなかったことに腹を立て、幹部に「異動願い」を提出。

しかし、彼の願いは却下され、「仕事を続けたければ今の部署に居続けろ、それが嫌なら辞めてもらう」と言われたらしい。

上司に逆らい、同僚の一部に対しても「アイツは何も知らないくせに、俺より立場が上なのはおかしいだろ」と批判を展開してしまった手前、彼は元の場所には戻れない。結局彼は解雇を受け入れ、職場から与えられた2ヶ月の猶予の間に次の職場を探していたようだった。

その後、彼がどうなったのか。一度何やら動画撮影の機材の相談で電話が掛かってきたことがあったが、それっきり何も言ってこない。

数日前、同僚から風の噂で「転職先が見つかったものの、内務省からビザスポンサーの変更が認められなかった」と聞いた。

それでなくとも在住エジプト人は就労ビザの期間が1年になっているらしい。これまでは最長で3年毎の更新だったのが、毎年手続きをする必要があるということだ。つまり、毎年「更新拒否」の不安を抱えていることになる。

どうやら件の元同僚は、このまま国へ引き揚げることになりそうだという。

傲慢さは自分の首を絞めるだけ。ただでさえ立場の弱い外国人労働者。そのことに常に自覚的でなければ、ここで暮らしていくことは難しい。

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