先般、仕事先で偶然に日本人と会い、自然と名刺を交換した。
そういえば、仕事で名刺を渡すなんていつ以来だろうか。
写真撮影が本業なので、仕事柄職場内外の様々な人と会う。被写体となった相手から、あとで写真を送ってほしいと頼まれることも多い。
そういう時のやり取りは、数年前ならEメールだった。手書きのメールアドレスは判読不明なこともあり、よく「まだ届かない」「いや、送りましたよ」というキャッチボールが発生していた。
それが今では「Whatsappでよろしく」である。電話番号を交換し、相手の名前を尋ねて電話帳アプリに登録するだけでいい。聞き取りにくいなら、相手に直接スマホに入力してもらうこともあり、それであれば間違いは起こらない。最近のWhatsappはWebアプリにも対応しているので、スマホ端末に転送しなくても、MacやPCから直接画像ファイルを送信することが可能だ。

そんなわけで、名刺は持っているものの、使う機会など殆どない。
そして個人的経験で言えば、電話番号を直接交換した相手と、名刺でやり取りした相手とでは、反応率の高さには雲泥の差がある。後者から反応があった試しがない。名刺は紙で出来ている。紙の上にインクで描かれた記号に意味を持たせるのは、それを手にした人間だけだ。
ところが電子データはその存在だけで既に付加価値を持っている。例えば検索性の良さ。膨大な情報から欲しいモノだけを瞬時に探し出すことは、電子データでなければ成し得ない。

名刺でもカメラやスキャナーで取り込んで電子データに変換すれば同じことは可能だが、そもそも取り込むという作業自体が面倒で、もらった名刺はそのまま机の引き出しの中、あるいは二度と開かれることのない名刺ファイルへと収められ、そのままになってしまう。
スマホの中のデータでは味気ないと思う人もいるだろうが、データは活かしてこそ意味がある。深く関わっていきたい、末永く付き合いたいと思う相手にこそ、電子データの交換が最も効果的だ。

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