それぞれの世界

最終更新日

最近暇を見つけては過去の記事を読み直して文体の変更や記述の訂正追加など、いわゆる”リライト”をやるようにしています。

先日リライトしたこの記事。

この記事に絡んでTwitterで「湾岸諸国では外国人女性がローカルの女性と知り合うのは非常に難しい」という話が出ました。

確かに、男女の区分けが明確な社会なので、基本的には男性は男性同士、女性は女性同士でのおつきあいになります。両者は不可侵なので、男性が女性の集まりに参加することはありませんし、その逆も当然ありません。

それでも男性の場合は職場で知り合った人を食事に誘ったり、自分の家や部族のマジリスに呼んだりすることもたまにあり、関係を築くきっかけはそこそこあるかと思います。

しかし女性の場合、マジリス自体があまり存在しませんし、あっても同じ親族が集まる時に女性陣(妻や娘)で同じ部屋に座るという形で、そこには外国人が入る余地は殆どないのが実情。

正直言うと、女性社会の詳しいところは私も良くは知らないのです。

妻がドーハに住み始めたばかりの頃、私が懇意にしている部族の人たちが「旦那が留守の間に一人で部屋にいるのは寂しいだろう」と気を配ってくれ、一緒に家に連れてきなさいと言われたことがあります。

普通、外国人が客としてマジリスに呼ばれる際には同伴はアウトです。マジリスは男性のみが入ることが許されます。もし同伴で奥さんを連れてきたら、彼女はマジリス以外の場所に行くことに。しかし女性達にとって夫や父の友達の奥さんは赤の他人です。いきなり家の中に連れてきて「もてなせ」と言われても困るでしょう。ましてアラビア語や英語が通じない相手なら尚更。

ですから、この時の私たちに対する彼らの対応は非常に特別だったわけですが、妻はローカル、それもベドウィン家系の彼女達とのコミュニケーションに苦労して、その後も何度か連れて行きましたが、関係構築には消極的でした。

私と違って湾岸アラブ自体に興味もなく、ベドウィンに憧れたりもしていない妻にとって、何を言っているのか分からない湾岸アンミーヤを聞かされるのは、今になって思えば苦痛だったのかも。

私としては妻を通じて湾岸アラブの女性社会を垣間見れるかなという淡い期待もあったのですが。こればかりは、興味は人それぞれなので仕方のないところ。

余談になりますが、時折”男性の友達”がいることを公言する外国人女性がいるようです。この社会には”男女の間の友情”めいたものは存在しません。文字通りの”異性”として彼女を見ているわけです。

大っぴらに家族以外の異性と表を出歩くことは、周囲から批判を浴びるのは明白なので、彼らは例外なく「彼女をイスラームに改宗させようと思っている(だから一緒にいる)」などと言うわけですが、まぁ適当な言い訳ですよね。もちろん本人に自覚あってのことなら他人の関係にとやかく言うのは野暮ではありますが、そうでないなら少し冷静になった方が良いかと思いますよ。

福嶋タケシ