撮影禁止

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マレーシアのコミュニケーション・マルチメディア省のDatuk Saifuddin Abdullah大臣は、7月23日に行われた記者との質疑応答の中で「商用か個人利用にかかわらず、国内で撮影を行う者はライセンスの申請が求められる」と述べました。

All filming, even on social media, requires licence, says Saifuddin

”The Star”

この決定は、映画撮影のような商業活動のみならず、YouTubeやTikTokといったソーシャルメディアにアップロードする動画についても、ライセンスの取得無しに撮影することを禁じています。

これについて、マレーシアの著名な写真家でオリンパスマレーシアのスタッフでもあるRobin Wong氏は、自身のYouTubeチャンネルにおいて政府によるメディアコントロールに危惧を表明。

「私は映画製作者でなく、YouTubeからの収益もさほどあるわけではありません。その状況で最低でも12,000米国ドルが必要なライセンスの取得をする意味はあるのでしょうか?」

果たしてどこまでの範疇がこの規制の対象となるのか、例えば友達同士のカフェでの様子をスマホで撮影したものをアップロードしたら違法?あるいは自分の家の中で撮影した者なら問題ないのか?

同氏は今回の決定には、Al Jazeeraが最近放映したマレーシアにおける貧困層への感染対策の状況についてのレポート番組が原因で、その報復措置であろうとしています。

(追記)厳密にはAl Jazeeraの取材を「違法である」と主張したいがために、既存の法律を持ち出して拡大解釈してしまった、といったことのようですね。大臣自らの、民間利用にまで拡大適用出来ると取られかねない発言で、国内で反発を招かないか気になるところです。

撮影を生業の一つとしている身としては非常に気になる動き。実はカタールでも厳密には公共の場での撮影は許可申請が必要ということになっています。しかしながら、個人利用、特にスマホによる撮影に関しては黙認されていると言ってもいいでしょう。

それでも、モール内などは明確に「撮影禁止」とされていたり、Kataraなど観光エリア内でも許可なしの撮影は警備員による制止および排除の対象となっていたりします。

カタールから発信しているYouTuberがアジア圏や欧米に比べて極端に少ないのも、このような撮影のし辛さが理由の一つでしょう。

私自身もYouTube動画の撮影に関しては、 他の人が映っていないカットを使用するなど気を付けていますが、今後は室内や車内のみといった限定的なアングルを考慮する必要があるなと感じています。

福嶋タケシ